SIENIAWKA TRAILER from Mengamuk Films on Vimeo.
チェコとドイツの国境に近いポーランドの小さい村Sieniawkaが舞台。
その村にある精神病院の患者たちを淡々と映した映画。
最初(と最後)のシーンは、現実なの?幻想なの?と、時間空間で遊んじゃってるもんだから「???」となって、「これで2時間(上映時間)はきついな...」と思ったのですが、いやはや、すっかりその世界に引き込まれてしまい、2時間なんてあっというマでした。
途中で席を立つ観客が大勢いる中、こんなに脳みそぷにぷにしてくれる映画は久しぶりだーと、最後まで夢中だったのでした。
スクリプトが一切ないこの映画(患者さんが話している内容は全てアドリブ)。それが余計にイマジネーションを掻き立てる。
そして思ったのが、精神病患者を映すことで「過去」をこんなに表面化させちゃうのか、と。
日常の中ではもちろん「過去」に起こったことひとつひとつの総体が「現在」に反映されているワケですが、あくまでもそれは無意識、混在意識の中でのこと。何かをするたびにいちいち「過去」を考えて表面化することはない。
映画という、時間を自由に操ることのできるスペースですが、この映画は現実の「現在」だけを映したもの。なのにこんなにも「過去」をがんがん感じることができるのか!と、ワタシにはすごく新しい感覚だったのです。
「語らずして語る」
ワタシの好きな言葉であります。
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